Céline Angèle
ビクトルユーゴーの作品からインスピレーションを受けた力作でした。
セノグラフィーと演出は、ジョンダニエル氏が担当し、セリーヌ本人の家族に代々受け継がれたビクトルユーゴー全集を舞台一面に無造作に散りばめたものでした。この本は黒いカバーで覆われており、教会の聖書本か讃美歌集のようにもみえ、まっ白いリノの舞台は神聖な空間のような印象を受けました。そして、古いチェストや応接間用のランプスタンドも時代を超えた不思議な空間を醸し出し、時の経つのを忘れてしまうような静止した時間の中での舞踏。彼女の表現も今までとは全く違う新たな強さや異なった一面を垣間見せてくれた舞台でした。
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